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袴選びのポイント

卒業式のシーズンになると袴姿の凛とした可愛い学生さん達をお見かけするようになります(*^_^*)
桜の季節を迎えて空気も華やぎだすこの時期に、目をきらきらとさせたお嬢さま方が色とりどりの袴をお召しになっておられるお姿を見るにつけ、私までなんだか嬉しく華やいだ気持ちにさせてもらえます☆¨*

このページでは袴の基本と上手な袴選びのポイントをご紹介してみたいと思います。

袴のきほん

お着物にはお着物の種類によってそれぞれ「格」というものがあります。

例えば既婚女性の第一礼装は「留袖」
未婚女性の第一礼装は「振袖」
これらのお着物は女性の第一礼装となりますので結婚式や披露宴・公式レセプション等といった正式なお席に着用するのにふさわしい格付けのお召し物となります。

それでは袴は?
と言うと..昔は女学生の通学着でもありましたが、現在では既婚・未婚にかかわらず、女性の略(準)礼装という位置づけになります。略(準)礼装になりますので、第一礼装に次ぐ格付けで各種式典(入学式・卒業式等)などで着用するのにふさわしいお着物になります。

合わせるお着物は?

では、袴にはどんなお着物を合わせたらいいの?
..と悩んでしまうところですが、昔は袴には「色無地(紋付)」や「江戸小紋」「矢羽根柄などの小紋」(大正時代のはいからさんのイメージですね^^)等を合わせるのが一般的だったようです。
現在よく見かけするお振袖とのコーディネートは昔は格付けの違いからまずなかったようですが、現在では卒業式の袴にはお振袖を合わせて華やかに装われるのがごく一般的になっているようです。

またお式にはお振袖と合わせて袴で出席し、その後謝恩会やパーティがある場合は袴を脱いで帯を変え、お振袖としてお色直しをしてご出席される方も多いようです(お色直し着付セットプランをどうぞ)

この袴とお振袖のコーディネート、一口に「お振袖」..と言っても実は振袖にはお袖の長さによって格付けの高い順に
「大振袖」(くるぶし位までの長さ(120cm程度))
「中振袖」(膝より下位の長さ(90cm程度))
「小振袖」(太もも位の長さ(80cm程度))
の3種類に分かれており、袴にはお袖の長さとのバランス的に「中振袖」や「小振袖」を合わせてあげると相性が良いようです。
最近では「小振袖」とのセットでレンタルされているお店も多く、中には袴の着付けではお裾から中の着物が出てしまわないよう短く着付けをするのですが、この手間を省くためあらかじめ着丈を袴用に短く仕立てている小振袖もあります。

ただ、幼稚園や保育園、学校の先生のように生徒さんを送り出されるお立場で卒業式に袴を着用される場合には、やはりあくまで「主役は生徒さん」。
まだまだお若い先生であっても生徒さんと同じような華やかな装いをなさるよりも色無地や江戸小紋等と合わせて上品で落ち着いた装いをされるのがよりふさわしいように思います。

袴選びのポイント

ここからは着付師の立場から上手な袴選びのポイントをご紹介させていただきますね^^

やはり袴選びの1番のポイントはなんと言っても「袴の長さ」です。

お着付けをするにあたっての袴の長さは履物によっても違いますが、バストの1~2cm下辺りからお草履ならば「くるぶしが隠れる長さ」、ブーツならば「くるぶしの上」辺りに長さを決めていきます。
もちろん多少の誤差は帯の高さや袴を合わせる位置を変えることである程度長さの調整は可能ですからご心配いりませんが、やはりあまりにも短すぎる物、長すぎる物は着付けの方ではどうにもして差し上げることはできませんのでご注意くださいね。
呉服屋さんや貸衣装屋さん等で直接試着をなさってレンタルをされる場合にはきちんと長さを合わせていただくことができるかと思いますが、ネットでレンタルされる場合等は事前に試着をして長さを確認することはできないかと思いますのでショップとしっかりとお打合せしておかれると安心ですね(^_-)-☆
またご姉妹やご親類、ご友人の袴をお召しになられる場合にもお借りになる前にご自分に合うサイズかどうか一度合わせてみていただくといいですね。

長身さんのポイント

特にお背の高い方の場合は袴の長さは重要です(*^^)
袴の丈が短く足袋と袴の間に足首が見えてしまうといかにもつんつるてん(/_;)、せっかくの装いが台無しになってしまいます(:_;)
踝が隠れるほど..とまではいかないまでも、せめて足袋と袴のお裾の間から足首(肌)が見えてしまうことがないよう、きちんと隠れる長さの袴を選ばれるとよろしいかと思います。
また、どうしても丈が短くて..という場合は履物をブーツにして短さをカバーしてみるというのも1つの手かもしれませんね。

小柄さんのポイント

逆に背の低い方は足首が見えてしまって..というような心配はない反面、やはりきれいな仕上りにならなくなってしまいますので、どうしても長すぎる場合にはあらかじめ裾上げをするなど丈の長さにはやはりご注意くださいね。

それからもう一点、これは皆さんそうですがお振袖と合わせる際には背の低い方は特に袴のお裾よりもお袖が長くなってしまうようなことがないよう、お袖の長さとのバランスには十分ご注意くださいね。

履物は草履かブーツか?

袴を着る際の履物、草履かブーツ、悩みますよね?
草履はやっぱりtraditional、清楚で上品に見えますし、でもブーツも可愛いし..悩むところですよね(*⌒▽⌒*)

もちろんどちらにするかは皆さんのお好み次第、ですが、お式の日に雨が降ってしまって「ブーツを履いて行ってよかった~」というお声を聞くことがあります。
やはり草履ですと雨では足袋が濡れたり汚れてしまったりしますが、ブーツなら履きなれた普段靴。
足袋が汚れてしまうこともありませんし、ヒールがありますので袴の裾が汚れてしまうのを防ぐこともできます。
お天気によって選んでみるのもよろしいかもしれませんね。

お手洗いはどうするの?

気になるところですよね?^^

ご安心くださいね(^m^)
袴には大きく分けて馬乗(うまのり)袴と行燈(あんどん)袴の2種類に分かれており、女性が卒業式などで着用する袴は行燈袴になります。
この行燈袴は中が二股に分かれているキュロットのようなイメージの馬乗袴とは異なり、中に仕切りがなく筒状になっています。ですからロングスカートと同じとイメージしていただければと思いますので、いつも通り安心してお手洗いにも行っていただけますよ。

着崩れてしまったら

せっかくの晴れの日に素敵に装っていただいたのに「なんだか着崩れてきちゃって...」と心配でおちおちお式も楽しめない(T_T)
...なんてことのないよう、袴をお召しになった際に着崩れないための注意点と着崩れてしまった場合の対処方法をいくつかご紹介させていただきますね(^_-)-☆

後ろの帯が見えちゃった..Σ(・ω・ノ)ノ!

袴を着用している時に特にご注意いただきたいのは「後ろ姿」です。

袴の季節になると、多分椅子から立ち上がったりする時や階段を上り下りする時に思わず後ろのお裾を踏んづけてしまうことがあるのでしょうね、後ろの袴がずり落ちて下から帯がのぞいてしまっている..なんてお嬢様をお見かけすることがあります(/_;)

袴はマキシ丈のスカートをはいているのと同じです。
スカートであればお裾を踏みつけてしまってずるっと..なんてことがあっても「きゃぁ、ぱ・ぱんつみえる..」とすぐに気付きますが、袴だと下にたくさん着ていることもあり気が付かないこともあるようですので、お友達同士お互いに後ろ姿には十分注意してあげてくださいね。

本来、袴はお着付けの際に多少踏みつけてしまってもずり落ちてしまわないようにしっかりと下帯に袴のお紐を絡ませて固定をしてあげておりますので落ちてしまうような事はまずないはず、なのですが...残念ながらお着付けによっては落ちてしまうようなことも。
もし、帯が見えるほどずり落ちてしまった場合には、袴の後ろを持ち上げて帯の上に乗せるようにかぶせて戻してあげてください。

また落ちてしまうことのないように、階段を上り下りする際には少しだけ袴のお裾を持ち上げるようにして踏みつけてしまわないように気を付けてください。同じく椅子に座る際には袴の両脇の空いているところからそっと手を差し入れ、後ろの太ももの辺りを両手で軽く持ち上げるようにして一旦袴をふんわり浮かせて持ち上げてから座るようにしてあげるといいですね(^_-)-☆

後ろ姿は自分ではなかなかチェックできませんが、着崩れてしまってはせっかくの袴姿が台無しになってしまいます(:_;)

お友達同士気を付けてあげてくださいね。

袴が落ちてきちゃった~(T_T)

そして、これはね
着付師的には絶対にあってはならない、ありえない着崩れではあるのですが...
もしも、もしも万が一、帯も含め袴全体が落っこちてきてしまうような着崩れが起こってしまった際の対処方法を念のために載せておきますね(残念ながらそういったお嬢さまをお見かけしたことがあると耳にすることがありますので(/_;))

ここまで来ると着崩れ..というレベルではなくもうお着付けをし直す必要のある崩れなのですが、お着付けが出来る方がそばにいらっしゃることなんてまずないと思いますので、とにかく学校の購買部かコンビニへ行って薄手のフェイスタオルを手に入れてください。
袴の紐から下帯まですべての締めがゆるいために起きている崩れになりますので、
まず落ちてしまった帯と袴を全体的にちょうどよいあたりまで持ち上げてから、応急処置としてタオルを折りたたんで袴をめくって下にある帯の中へ挟み込んであげてください。
タオルの折りたたみ方はゆるさの程度にもよりますが、八つ折りぐらいかな。
前だと何かと障害物がありますので、お友達にでもお願いして出来れば後ろの帯の中に入れてあげるといいかと思います。
下の方へちょこっと挟むだけではせっかく入れたタオルがすぽっと落ちてしまうこともあるかと思いますので、しっかりと上の方まで挟んであげましょうね。
多少でこぼことぶさいくちゃんになってしまっても大丈夫(^_-)b
幸い帯は袴の下に隠れて見えなくなってしまいますので、とにかく折りたたんで厚みを出したタオルを挟んで帯とお身体の間にある隙間(=ゆるみ)を埋めて、ゆるい帯が落ちてこないようにストッパー代わりにしてあげてくださいね。
ただこれはあくまでも応急処置、これで落ち着いてくれれば一安心ですが、それでもだめなようでしたらお着付けを直せる場所をお探しくださいね。

お袖には気を付けて

現在では袴にお振袖を合わせたコーディネートが一般的になっている...と言うお話をさせていただきましたが、

当たり前ですが、お振袖はとにかく「お袖が長い」^^

お振袖をお召しになられる際にはお袖をよごしてしまわないように長いお袖のことを忘れないように気を付けてあげてくださいね。

ここからは袴に限らず、いつも私がお振袖をお着付けさせていただいたお嬢さま方にお話させていただいてる注意点をいくつかご紹介させていただきますね。

式典などで椅子にかける場合は、そのまま何気なく座ってしまうとお袖は「ずる~」っと地面についてしまいますので、両方のお袖を揃えて折りたたんでおひざの上に乗せてあげましょう。

また、階段の上り下りの際も同様に、お袖を引きずって階段をお掃除してしまわないよう、両方のお袖を揃えて持ってあげるといいですね。

そして、お手洗い。
ただでさえお着物でのお手洗いではなにかと気を遣うことが多いですから^^
まずは長いお袖を身体の前で一旦軽く一からげして結んであげましょう。
そうすればお袖が地面についてしまう心配がなくなりますので、あとはゆっくりと慣れないお着物でのお手洗いに集中することができますね。
ただ、お手洗いから出る時にはくれぐれもお袖をほどいてあげるのをお忘れなく...(^m^)


...と、「こんなに気を付けなくちゃいけないことがいっぱいあるの~(ー_ー)!!」
お召しになる前から嫌になってしまうかもしれませんが(^^ゞ

ご心配なさらないでくださいね(*^^)b

大分歳の離れた心配性の姉!?(...母かしら(^m^))がいざと言う時に妹が困らないよう、そんな思いを込めて綴っておりますので、普通にお召しになっていただいていれば着崩れることなんてまずないはずですから^^

どうぞご心配なさらずに晴れの一日を思う存分お楽しみにくださいね(^_-)-☆

おまけ

先日、何気なく袴のことを考えていた時にふと..。
女学生が通学に袴を着ていた時代とは違い、現在では袴を着る機会と言うと..学校の先生になるとか弓道等をなさっていたり踊りや舞台の衣装として着る機会でもない限り、普通は大学や専門学校の卒業式に1回、制服のない高校などで着る機会があったとしても、多くても2回位しかないんですよね。
現在ではこんなに着る機会の少ないお着物だったなんて..驚きです。
私が大学を卒業する時にはそんなこと全く気が付きもせず、というより袴で出席することなど全く考えもせずするっとスルーして洋装で出席してしまい、今となっては「なんてもったいないことを..もう着る機会もないのね(/_;)」と、とても残念に思います。

これから卒業を迎えるお嬢さま方にはそんな後悔をなさることのないよう、もしも着るチャンスがあるのならばぜひ袴にチャレンジしてみていただければと思います。

おまけのおまけ

いざ「袴を着よう!」と決めても準備をどうしようか?考えますよね。
もちろんご自分の気に入ったものを購入するするもよし、着る機会のほとんどない袴のことですから可愛い自分好みのものをレンタルするもよし。ネットで検索すると袴のレンタルができるショップが沢山あって見ているだけで楽しくなります(←自分では着れないのに(^^ゞ)沢山ショップがありすぎて迷ってしまいそうですよね。
ここでは参考までに私が以前レンタルさせてもらったお店をご紹介させていただきます。

以前に私が学生の頃からとてもお世話になっている方の息子さんが結婚式を挙げることになり、留袖の準備とお着付けをして差し上げる機会があったんですね。「着物のことは全然わからないから、全部お任せでお願いね~」ということで留袖のレンタルできるショップを探していたところ「きものワールド」さんに辿り着きした。
このお店、留袖から振袖・袴など礼装用のお着物に加え、長寿のお祝い着まで幅広く取り扱ってらっしゃるのですが、なんといっても価格がリーズナブル!留袖に至っては「本当に大丈夫なの?」と思ってしまうような価格でご提供されておられるんです。正直普通ではありえないような価格に最初はどうしようか迷ったのですが、ネットショップにもかかわらず、送料無料で3着まで「下見」ができることもあり思い切ってこちらでレンタルさせていただくことにしたんです。実際にはご本人の意向で下見はしなくてもいいということになり、気に入ったものを直接お借りしたのですが、届いたお着物ももちろん正絹で色合い・柄付け・質ともにしっかりとしたとてもいいお着物でした。ショップの対応についても試着なしということもあったのかもしれませんが、直接お電話でご連絡をいただき用途などTPOの再確認をし、選んだ留袖の柄付け等が問題ないかきちんと確認してくだるというご配慮もいただきました。
..と、すっかり留袖のお話になってしまいましたが、こちらのお店では袴も取り扱っていらっしゃいますのでご興味のある方はのぞいてみてください。
豊富な色・柄・サイズを取り揃えていらっしゃる上に(袴については正絹ではなくポリエステル素材のようですが、合わせるお着物については正絹です)、下見まで出来て、しかも低価格、多分他では同じランクのお着物をこの価格ではレンタル出来ないと思います(と、こんなに褒めちぎってはお店の回し者!?と思われてしまいそうですが、決して回し者ではありませんよ~)
もちろんこれは私の個人的な感想です。お着物の質やお店の対応については個人差があると思いますので、きちんとご自分の目で確認して判断なさってくださいね(上記はトピック執筆段階での情報です。価格等は直接ショップをご確認くださいね)

素敵なお着物が見つかりますように..。

お色直し着付けセットプラン

着物さろんRin-凛-では、卒業式の式典には袴で、その後の謝恩会やパーティには袴を脱いで帯を変え、普通の振袖としてお色直しをしてご出席されるお嬢様にセットプランを特別価格でご用意いたしております

セットプラン

袴着付(通常価格5,000円)+振袖着付(通常価格7,000円)=通常価格12,000円 のところ
セット特別価格 10,000円(出張料別)にてお承りいたします 


※レンタル袴で袴専用にあらかじめ着丈を短く仕立ててあるものについては、そのまま袴を脱いで振袖として着用することはできませんのでご注意ください
※振袖として着用する場合、袴で使用する半巾帯(←浴衣などで使用する細い帯)の代わりに振袖用の袋帯(←巾の広い金糸銀糸などで織られた豪華な帯)とその他小物(帯締め・帯揚げ等)が別途必要となります。通常の袴のレンタル一式にはこれらは含まれておりませんのでご注意ください
ご準備いただくものが沢山増えますのでご不明な点は事前にご相談ください
※振袖へのお色直しをされる場合、また一からの着付けとなりますので余裕を持って約1時間程度お時間をみていただければと思います
※ご予約に関する詳細はこちらのページ(「ご予約方法」)をご確認ください

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