八王子市を中心に出張着付・着付教室を運営する着物さろんです
もっと楽しく、もっと気軽に..あなたの着物Lifeをお手伝いするサイトです

なぜ着付教室にはクレームが多いの?

着付教室はお料理教室や英会話教室、フラワーアレンジメント教室やお茶や踊りのように「お稽古事」の1つなのに、着付教室に関してネットで口コミを検索してみるとなぜか生徒さんからのクレームのコメントが多く載せられてしまっているんですよね...。

「自分が着たいだけなのに他装まで習わされた」
「高くてしかも必要ない資格を取らされた」
「オリジナル小物を買わないと教えてもらえなかった」
「セミナーと称して高額な着物や帯を買わされた」
「何も買わなかったら先生の態度が一変して教室を続けられなくなった」..等など


どうしてなんでしょうねぇ~?


せっかく日本の民族衣装である着物に興味を持ち「学ぼう!」と思っても、その評価ゆえに二の足を踏んでしまったり、続けられずに途中で断念することになってしまったり..一着物好きとしては本当に残念な思いがしてなりません。
そこでこのページではどうして着付教室に対してそれほどクレームが出てしまうのか私なりの考えを少し書いてみますね。ちょっと長くなってしまうと思いますがどうぞお付き合いくださいね^^

まず最初にお断りしておかなければならないのは、このトピックは決して着物の業界を中傷するものではなく、また逆に擁護するものでもありません。
あくまでも一着物好きとしてこれまでの自分の経験や見聞きしてきたことをもとにお話させていただくことですので、「そんな考え方もあるのね~」くらいににとらえていただければと思います。
最終的なご判断はご自身でなさっていただければと思います。

クレームの原因って?

...と、前置きが長くなってしまいましたが

「なんでそんなにクレームがあるの!?」
「着付教室ってそんなにやばいところなのっ!?Σ(゚Д゚;≡;゚д゚)」


...いえいえ、決してそんなことはないと思いますよ(^_^;)
ただ、ネット上にクレームが多いことは確かですよね..私も正直驚いてしまいました。

一体どうしてなんでしょう?

もちろん「クレーム」を検索しているのでクレームが多いのは当たり前のことと言えば当たり前なのですが...
一番の問題点はきっと「ギャップ」なのだろうと私は思います。
生徒さんと着付教室の間にある様々な「ギャップ」が多くのクレームにつながる原因なのだろうと思います。

生徒さんと着付教室の「目的」の違いによるギャップ

着物は元々日常着。
いつでも当たり前に着て、現在小さなお子さんがお母さまから自然と洋服の着方を教わり着られるようになるように、親から子へ伝えられ自然と身に付くものだった着付け。
それが現在では当たり前でなくなり着物を着ること自体がある意味特別な「高い技術」となってしまっているギャップ。
これが1つ目のギャップなのだろうと思います。

私もそうでしたが、着付教室に通われる方は「着物を自分で着られたらいいのに^^」という思いで入学される方がほとんどだと思います。始めから資格を取得して
「着付師になりたい!」
「着付教室の講師になりたい!」
「着付けで食べていきたい!」
という方はほとんどいらっしゃらないのではないでしょうか。

でも実際に着付教室に通い始めてみたら...確かに初めは自装(←自分で着ること)を習って..でも「もっときれいに着るコツを教わりたかったら次のクラスに進んでね(^_-)-☆」
...じゃあ、と進級。
もっと自分できれいに着たい!と思って進級したのにいつの間にやら自装の他に他装(←人にお着付けすること)がカリキュラムに加わって...
あれあれ、いつの間にか他装がメインになっちゃった(^_^;)
ここまで来るのに「着付講師3級」「2級」「1級」「師範」だ「看板」だ「免許状」だ。
教室によって資格の名前はそれぞれ違えど進級すればするほど「考査料(認定試験料)」や「認定料(資格取得料)」はどんどん高額になり、もちろんそれに応じた長い期間が必要となってきます。(詳しくは着物お役立ち情報「着付教室ってどれくらい費用がかかるの?」をご覧くださいね。)

純粋に「自分が着たい」と思っておられる方にとっては他装なんて必要ないと感じてしまうと思いますし、将来お仕事にしたいと思っておられなければ高額な資格も必要ないですよね。
でももっときれいに着るコツを教わるために進級するには必然的に試験を受けて資格を取らなければならないんです。(資格についてはまた改めて「着物の資格について」でお話ししたいと思います。)
この様に大手着付教室では一連のカリキュラムがきっちりと決まっていますので「ちょっとここをきれいにするにはどうすればいいの?」と質問しても「それは次のクラスでやるわよ~(^_-)-☆」となってしまいます。
私自身正直なところ当初は「教えてもらえないジレンマ」を感じたことも少なからずありました。

生徒さんにとっては「自分がきれいに着られること」が目的。
習う側としては元々普段着として着ていた着物をきれいに着られるようになるためにそんなに時間もお金もかかるなんて、多分習い始めるまで思ってもいないことだと思います。
でも着付教室側からすればカリキュラムにそって「着付けという特別な技術を指導すること」が目的。
そしてそれにより長期にわたってコンスタントに生徒さんを確保し、収益を上げ着付教室を運営しているわけです。

生徒さんの思いと着付教室側のスタンス、そこには大きなギャップが存在し、生徒さんからすれば
「ただ自分が着たいだけなのに他装まで習わされて、しかも高くて必要ない資格を取らされた」
という不満や憤りを感じてしまう結果につながるのだろうと思います。

でも別の角度から見てみると、こうした学び方は実は決して悪い面ばかりではなかったりするんですよ。
確かに上でもお話したように私自身初めのうちは「教えてもらえないジレンマ」を感じることもありましたし、「そんなに小出しにしなくても...」なんて思ったこともありました。
でもそれも最初だけである程度期間が経って先生との信頼関係ができてくれば「ほんとは教えちゃいけないんだけどね^^」と、こっそり教えてくださったりするようになりますよ。きっとお人柄のよい先生であればあるほど「教えてあげられないジレンマ」を抱えていらっしゃるのではないかと思います。
ですから初めはそれはそれとして「そういうものなんだ」と早い段階で割り切ってしまえば、多少時間はかかりますが長いスパンでじっくりと学ぶことができます。逆に言うと、しゃかりきになって覚えなくても自然と手が覚えていく学び方をすることができます(もちろん認定試験がありますからいい加減では合格できませんけれど)自然と身に付いたことは無理して覚えたことと違い、時間が経ってもあまり忘れなかったりしますよね。
またこれは私も大分後になって気づいたことですが、「他装」についても一見無駄なことのように感じてしまうかもしれませんが、人に着せる必要がない方でも他装で人に着せることによって、着付けの仕組みをより深く理論的に理解することができ、それを応用することで結果として自分で着るスキルも自然とアップしていたりするんです。
実際に九州地方で人気の着付教室では他装を先に学び、他装でしっかり着付けの仕組みを理解した上でなければ自装は学ばないというカリキュラムを独自に考案されていらっしゃるところもあるくらいなんですよ。

残念ながら資格についてはそれがその教室のカリキュラムであり運営方針ですから、先に進みたいと思うのならばその教室に通うことにした以上そういうものだと割り切って取得するしかないと思います。
ですから「私は絶対に高額な資格なんて必要ないっ!!」と思われる方や「私、頑張って覚えるから着付けのコツを短期間で教わりたい」と望まれる方は、後で不愉快な思いをしないためにもあらかじめ資格取得を目的としないコースや短期間で学べるコースのある教室を探された方がよろしいかと思います(教室の種類については着物お役立ち情報「着付教室の種類・無料着付教室って?」をご覧ください)
しかし「私は覚えるのがあまり得意でないから..」とか「あまり着る機会もないし、練習する時間もないの」という方にはこうした長いスパンでゆっくりじっくり自然と覚えていくことのできる大手着付教室のカリキュラムはむしろ向いていたりするのかもしれませんね。

不思議なことに着付けは一度覚えたつもりでいても着ないとすぐに着られなくなってしまいます。

とにかく「自分でたくさん着ること」こそが上達への一番の早道です。

無料であろうとなかろうと、着付教室はあくまでもお着付けができるようになるための「入口」です。
そこからご自分が「こう着たい!」と思う理想のお着付けができるようになるかは皆さん次第(*^_^*)
他の習い事と同じように、ただ習ってそのままにしてしまったらすぐに忘れてしまいます。

そういった意味で長いスパンで着付けを習う大手着付教室のカリキュラムはゆっくりじっくり覚えてもらうという教え方であるとともに、長い期間コンスタントに通い続けることで「着ることを忘れない」教え方であると言えるのかもしれませんね。

「伝統的な着付けのイメージ」からくるギャップ

着物を着る時に必要な小物は?

と聞かれたら、お着物に詳しくない方でも成人式の記憶をたぐりよせたり、浴衣を着た時のことを考えたりしながら、な~んとなく「お紐」と思い浮かべたりしませんか?

そう^^
昔ながらのオーソドックスなお着付けは「お紐」を使った着付けになります。
基本的にお紐さえあればお着付けが出来るわけです(正確にはもっと必要な物はありますけれどね)
お祖母さまやお母さまがお着物をお持ちなら、きっとお手持ちの着付け小物の中にはお紐が準備されておられることと思います。


じゃあ今は違うの?


もちろん、お紐を使ったオーソドックスなお着付けが全ての着付けのベースです^^
私もお客さまにお着付けをさせていただく場合にはお紐を使ったお着付けをさせていただきます。
着付師としては「あれがなければ..」「これがないとお着付け出来ない」ではだめですね。
「どんな物があっても..」そして「お紐さえあれば..」お着付けが出来ること。
これが一番大切なことだと思ってお仕事させていただいております。

では着物好きの個人の私としては..?
「いかに楽ちんにきれいに着るか」が一番なので(^m^)
せっかく世にある便利小物を大いに活用させてもらってお紐を1本も使わない着付けをしています(^o^)丿(←世の中に数ある便利小物や普段私が愛用している小物はどんなものかご興味ある方は..着物お役立ち情報「便利小物ランキング」をどうぞ(^_-)-☆)

ではなぜね
「いらない小物を買わされた」や「オリジナル小物を買わなかったら教えてもらえなかった」等など...
着付け小物に関するクレームが多いのでしょうか?

確かに大手の着付教室などですと「学院オリジナル」の小物を購入しなければならない場合や進級するごとにコースに合わせた新しい小物をその都度購入していかなければならない場合もあるようです。

「進級ごとにその都度...って、ん?どういうこと?(?_?)?」

と不思議に思われるかもしれませんが、例えば大手着付教室の場合ですと、きっちりとカリキュラムが決まっていますのでクラスごとに教えてもらえる範囲が変わってまいります。例えば「初級クラスでは着付けに必要な基本の内容を..」「上級コースに入ると「既婚女性の第一礼装である留袖も...」と言った具合に。
そのため、普段着ではピンクの色つき伊達締めやお紐でいいけれど、留袖の場合はお長襦袢も含め小物は全て「白」でなければならないから「白い小物を揃えてね~」となるわけです、面白いでしょ(^_^;)

確かにこういう場合はね「じゃあ最初から白にを揃えたらいいんじゃない?(-"-)」と思ってしまいますよね(^^ゞ
また学院オリジナルの着付け小物を販売されているお教室などですとどうしてもそれを使わなければならないので、それを購入しないと先生との間にびみょーな空気が流れ思うように教えてもらえない..なんてこともあったりするのかもしれません。

そうなってくると、最初に皆さんに思い浮かべてもらったように、一般的に「着付け」と言えば「お紐」と言うイメージをお持ちの方からすればお紐の着付け用の小物は全部揃っているのにそれ以上に不必要で余計な物を「買わされてしまった(-"-)」になってしまうのも仕方のないことかもしれませんね。

この「着付け」=「お紐」と言う皆さんの中にあるなんとなくの伝統的な着付けのイメージ、これが「お紐があれば着られるはずなのにいらない小物を買わされてしまった」というギャップにつながってしまうのではないかと思います。

お着物や着付けに関するブログなどを拝見していると
「お紐は締りがよくて滑らない正絹かモスリンの物を..」
「伊達締めは博多の伊達締めが一番」とか
「ゴム製の着付け小物は邪道」
「着付けは伝統的な紐使いが一番」等など...
少し保守的過ぎるかなというご意見もあれば、逆に「お~、斬新!?(^m^)」と思うご意見など、色々なご意見をお見受けいたします。

でもね
私は生徒さんにもよくお話しさせていただくことなのですが「着付けに絶対はない」と思っています^^(もちろん「お着付けの方法」ではなく「TPO」的な部分で言えば普遍的な決まり事というものはもちろんあるのですが^^)
最終的にきれいに、そしてご自分が楽ちんに着られることが一番なんですから^^
ですから上にあげたご意見をお持ちの方のように伝統を大切になさってお着付けをされるのもよし。
私のようにせっかくあるんだから..と、楽に着られる便利小物を利用するもよし。
習う装道によってお着付けの手順も使う小物もさまざま。
全部それぞれがそれぞれに「正解」だと思うんです(^-^)丿


「これが伝統的なお着付けなんだから絶対にこれじゃなきゃダメ」とか
「そんなの使ったら邪道よ!」とか..
誰かに無理に押し付けたり押し付けられたりする必要はまったくないんだと私は思います(*^^)b


ただ、大手の着付教室に通われることにした場合、先にも上げたようにオリジナルの小物があるところならばそれを..段階に合わせて必要な小物を購入する必要があるところならばそのように、学院ごとに小物を購入するのは仕方のないことなんだろうと思います。

私の前職であるパソコンのインストラクターを例にとってみれば、グループ講習の際に使うパソコンのOSが全部てんでばらばらで..かたやWin8だWin7だ、そこにかなり古めのWinMe混ざって...これにまさかのMacのOSが加わろうものならただでさえ一番作業の遅い方にペースを合わせて進めるのが鉄則のグループ講習で時間通りにすべてのカリキュラムを終わらせることはこれはもうかなり厳しいことになってしまいます(^_^;)
それと同じで、大手の着付教室で沢山の生徒さんが参加するグループ講習で滞りなくレッスンを進めていく上ではやはりある程度統一した小物を使うのは仕方のないことのように思います。

ですから
「私は伝統的なお紐使いで習いたい」とか「余計な物は絶対に買いたくない」
と言う方はあらかじめ「お紐使い」で教えてくださるお教室や「お手持ちの物を使ったお稽古」をしてくださるお教室をお探しになられることをお勧めいたします。

ただもちろん、強制的に便利なお道具を買わされてしまうことには抵抗のおありになられる方もいらっしゃるかもしれませんが、初めてお着付けを習う時は、私もそうでしたが最初は「何が何だかわからない(;_;)」「何を使ったらよいかすらわからない(?_?)」というのが当たり前^^
当然便利なお道具を使ってご指導される着付教室では、お教室ごとに「これは便利」「一番効率的にお着付けが出来る」と言う小物を厳選してカリキュラムに取り入れているわけですから、右も左もわからない初心者さんにとってはかえって世の中にたくさんある便利小物の中からよりいいものを知ることができるいい機会になるのではないかとも思います。
ですから当さろんのお教室でも基本的に「お紐使い」か「便利小物使い」どちらでお稽古していただくか生徒さんに選んでいただく形をとっておりますが、「お紐使い」を選んでいただいた生徒さんにも使う使わないは別として「これは便利」と思う物はご紹介をさせていただくことにしていますし、コーリンベルトなど普段私自身は使わないお道具でもせっかくお持ちの便利なお道具は使ってお稽古をしていただくことにしています。

ただ、いくら「これは便利!」と言われて購入しても使い方をきちんと覚えていなければ宝の持ち腐れ!?
後で使おうと思っても結局使い方がわからなくなってしまい
「使い方がわからない(-"-)」=「無駄な物を買わされてしまった<(`^´)>」
というご不満につながってしまうのかもしれません。
ですから、せっかく購入した便利小物、後でわからなくなってしまわないよう、使い方を忘れないようにしてあげることも大切なことかと思います。
特に学院オリジナルの便利小物の場合は後で使い方がわからなくなってしまってもなかなかネットなどで使い方の情報を得ようと思っても情報量が限られてくるかと思いますのでしっかりと覚えておくことも必要かもしれませんね。

生徒さんと着付教室の「目的」の違いによるギャップ

そしてもう一つ。
生徒さんの思いと着付教室側の大きなギャップ。
それが「着付教室の運営目的」から起こるギャップです。

その最たるものが「セミナーと称して無理やり高額な着物や帯を買わされた」というクレームです。

これについては私も本当にひどいことだと思います(:_;)
ギャップなんていうかわいらしい言葉では済まされないものだと思いますが、生徒さんと着付教室側との間にある認識の大きなずれと考えればやはりこれも1つのギャップになるのではないかと思います。

「着物が着てみたい」という純粋な思いから着付教室に通い始めた生徒さんをとっ捕まえて(←おっと、失礼しました(~_~;))、セミナーと称して高額な着物や帯を無理やり買わせてしまう...まだ初心者さんで右も左もわからず、まだまだ着付けを覚えることに四苦八苦している最中に有無をいわせずカリキュラムの一部に組み込まれたセミナーに強制的に参加させられ、気が付けば何十万も下手をしたら何百万もする着物や帯を買わされていた...なんとか買わずに頑張ってもその後の先生の態度が一変し通いづらくなり結局辞めるしかなかった...なんて。
「こんなことほんとにあるのっ!?(?_?)!?」と思ってしまいます。

でも一部にこうした思わず耳を疑うような運営をしている教室があるのも事実です。
こうした教室の運営目的は1番目のギャップで登場した着付教室とは異なり、「着物の普及活動を目的とした生徒さんの継続的な確保」というよりは、むしろ「着物や帯といった直接的な物品販売からの収益」をより重視した経営方針を持った教室なのでしょう。こんなやり方をしていたら例えば無料教室などで潜在的な顧客である初心者さんを確保することはできても、長期に継続してくれる生徒さんなんてほんの一部になってしまうでしょうからね。

本来着物は日常着、という思いとは裏腹に、現在身近ではなくなってしまったが故に
「着物は高価な物」
「和装にはお金が掛かるもの」
...となんとなく思いこんでしまってしまっているギャップ。
そしてそんなものだろうと仕方なくそれを受け入れてしまっている現実(/_;)

でも、そんなことは決してないんですよ!

着物にはいろんな楽しみ方があります。
高価な正絹のお誂え着物から安価に購入できるアンティークやリサイクル着物、洗える着物まで選択の余地はとても沢山あるんです。(これについては着物お役立ち情報「着物の楽しみ方」で改めてお話しますね)素材だって価格だってピンからキリまで。
最初から何十万もする帯や着物をあわてて買い揃える必要はないんです。
まずは着付けを覚えて、着物の種類や用途と言った基本を知った上で自分にとって本当に欲しい或いは使い勝手の良い着物や帯を揃えたらいいんです。(もちろん着付けを習うからには何かしら1着は必要ですけれど)
「いい物で練習しないとうまくならないわよ!!」なんてセールストークもあるようですが、よく考えてみて下さい。
ある程度重さのある正絹のお着物で練習するのはいいことだとは思いますが、何十万もする着物や帯を汗だくになる練習着になんてとてもできませんよね!?

もちろんそういう教室でも満足して通われている方がいらっしゃることを考えると一概に「ひどい」とばかりは言い切れないのでしょうが...それでもやはりこんな状況を目にすると一着物好きとしては本当に心が痛みます。
こうした信じられないような運営をする着付教室があること自体、日本人の「着物離れ」を加速させてしまうことになるんだろうと思うと悲しくなります。

でも、決してそんな着付教室ばかりではありません。
というより大手・個人、教室の大小を問わず、ほとんどの着付教室は着物という文化の裾野を広げるために誠実な教室運営をなさっておられることと思います。ただこうした一部の心無い業者が心無い教室運営をすることで、着物を着たいと思って興味持ってくださる多くの方を着付教室から遠ざけてしまっているのだと思うととても残念でなりません。

ただ別の視点から見てみると、こうした展示会やセミナーと称した物品販売会自体が全て「悪」か?と言えばそうとも言い切れないのかな?と私は思います。
もちろん、「とにかく何でもかんでも売りゃぁいい」というスタンスで無料着付教室を受講してくれることにした生徒さんを「ねぎカモ」(←あら、ごめんなさいね(^^ゞ)くらいに思っているところはもちろんとんでもないことで論外です。
ただ一概に悪いとも言い切れないと私が思うのは、例えば着物の初心者さんが着物が欲しいと思って、いざ呉服屋さんに行ってみようと思ってもちょっと勇気がいったりますよね。
「高いもの買わされちゃったら...」とか
「どんなもの揃えたらいいのか..」とか、
それこそ「ねぎカモにされちゃわないかしら..」等など(←ごめんなさいね、呉服屋さん(^^ゞ)
...呉服屋さんって初めはちょっと敷居が高い感じがしたりしますよね。
例えばそういう時に自分が通うお教室が主催する展示会などがあれば、ご自分が信頼する先生と相談しながら必要なものあるいは欲しいと思っているものを安心して購入することができるいい機会になるのではないかと思います。

要は、ベースにきちんとした人間関係あるいは信頼関係があるのかないのか?
これによって最終的に「無理矢理に買わされた」になるか「いいものを買えた」になるか、の違いが出てくるのではないでしょうか?
強引な物品販売で「ひどい目にあった」と思う方がいらっしゃる反面、「いい買い物ができた」と満足されておられる方が少なからずおられるからこそ、先にご紹介したような強引な物品販売をする着付教室が現在まで存続し続けてこられた、そのわけはこんなところにあるのかなと思います。


と、生徒さんと着付教室側にある色々なギャップをお話しして参りましたが、
最後に...
こうした不愉快な思いをしないためにも大切なのはやはり「自己防衛」(←ちょっと大げさ!?(^_^;))
こうして長々と私のトピックにお付き合いくださっている皆さまはちゃんと下調べしておられる方々だと思いますので心配ないと思いますが、どんなお稽古事でもそうでしょうが案外着付教室には通ってみて初めて分かることがあったりするんです。

本来であれば教室を運営する団体或いは個人がそれぞれにきちんと「すべての料金・期間・方法」などをきちんと明示して、こうしたクレームやトラブルを招かないよう事前に努力をすべきところなのでしょうが、残念ながらいまだに大手の着付教室でさえ料金をを明示していない場合があるという現状を考えると、習う側の方で事前にトラブルを回避していくしかないのでしょうね。

もちろん私のようにたまたま入学した学院がいいところでいい先生に巡り合え、価格も比較的良心的で大きなトラブルもなく楽しく学べた、という幸運に恵まれる(!?)場合もありますが^^、基本的にはやはりご心配がおありになるのならばしっかりと下調べをしておくに越したことはないですよね。

もしそれでもホームページに料金やコース・期間などがきちんと明示されていないような教室に通いたいと思うならば、面倒でも一度問い合わせをしてみるのが一番です。それでもはっきりとした回答をくれないようならばそういう教室は残念ですが考えなおした方がいいかもしれませんね。

状況はどうであれ「高額な着物や帯を契約してしまったのは自分」
本当はいらないと思いつつもなんとなく「資格を取得すると決めてしまったのは自分」
最終的には決めるのは自分自身です。


やはり「私ははっきり物が言えるから絶対大丈夫!」という方でない限り、いくら無料であっても、もしもご不安があるのならば
..「君子危うきに近寄らず」..

感じ方は人それぞれ、ネット上の評価を全て鵜呑みにするわけにはいかないにしてもやはり
..「火のない所に煙は立たず」..
悪い評価の多いお教室には近寄らないのが一番ではないでしょうか(^^ゞ


私の母は「卓球かあさん」です(*^^)v
卓球が大好きでもう何十年と卓球をし続けています。当然その間毎月お月謝を支払い、試合に参加すれば参加費もかかりそれが何十年分も積み重なったら、これはもう多分すごい金額になると思いますよ。
でも、母は卓球をすることが大好きで楽しんで続けておりますから「今まで幾らかかったか」なんてそんなこと考えることもましてや気にすることもないんじゃないでしょうか?^^

着付教室も何も特別なものではなく同じ「習い事」の1つ。
最終的に「幾らかかってしまったのか」、ではなく「自分が楽しんで習うことができたのか」「自分のためになったか」で判断してもらえたらと思います。
そのためにもまずは自分の目的に合った教室を探すこと(着付教室の選び方についてご興味のおありになる方は着物お役立ち情報「着付教室の選び方」をご覧になってみて下さいね。)

ご自分にあったいいお教室が見つかりますように...☆¨*+

営業時間

営業時間
午前9:00~午後6:00

お問い合わせ

Rin_Banner

↑ PAGE TOP